コカコーラのキャンペーン

text by 赤様

氷で作られたビンにコーラを入れて、
気持ちよさそうに飲むCMが、
この夏、印象的でした。

この発想は、冷たいものが飲みたい人なら、
子どもでも思いつきそうなものですが、
それを、コカコーラ独特の明るく軽快な雰囲気で、
愉快に見せてしまうのは、さすがと思わせます。

コーラのビンと言うと、僕なんかは、
飛行機から落ちてきたビンを、
ブッシュマンが不思議そうに扱う映画のワンシーンを思いだします。

それを懐かしいな、などと思っていたときに、
以前、こんな動画を見たのを思い出したので、
今日はそれを紹介します。

それは、インドとパキスタンで、
コカコーラが実際に行ったキャンペーンのものです。

ご存知のとおり、
両国は宗教が違い、領土問題などでも以前から対立していて、
長い間、緊張状態にあります。

その双方にコカコーラが1台ずつ自販機を置きました。
自販機はネットによって繋がれ、
ともに前面がスクリーンになっていて、
相手側自販機の前の様子が映しだされます。

人が近づくと、
そのスクリーンに「ここに手をあてて」と言わんばかりに手形が表示され、
画面を通して互いの手が合わさると、
コーラが出てくるという仕組みです。

誰かがこの仕組みを理解し、
ためらいながらも試みてコーラをゲットすると、
周囲の人の気持ちが動きだし、
挑戦する人が増えていきます。

どちらの国の人たちもだんだん笑顔になっていき、
心の垣根が小さくなり、
その場が盛り上がってくる様子が伝わってくる、
そんな動画です。

言うまでもなく、これは企業のイメージ戦略です。
3日間でおよそ10,000本のコーラが無料で提供されたそうです。

ですが、焦点はそこではなく、
こうしたアイディアが、
市民レベルでの感情の転換のきっかけになるのだ、
という点が大事だと思います。
同じ思いを共有したり、人が繋がっていったりすることは、
様々な可能性を持っているからです。

これは日本では放送されていないはずなので、
気になった方は、ぜひ下記の動画を見てみてはいかがでしょうか。

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このページは、cmemberが2014年9月19日 08:43に書いたブログ記事です。

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