花を愛でる心のゆとりを

text by 赤様

あるライターさんから、こんな話しを聞いた。

そこは、取材のために何度も通っている、
途上国の難民キャンプ。
開設当初は何にもない泥だらけのところだった。
手を洗うところもない。
汚水も排泄物もすべて垂れ流し。
不衛生極まりない。

あるとき、その水の流れの近くに、
花が飾られていることに気づく。
聞くと、森まで行って摘んできて、
周りに植えたのだそうだ。

そのキャンプに、数年後に行ってみると花が増えている。
また何年か経って行くと花だらけになっている。

そして、花が増えるとともに、
また違う変化にも気づいた。
汚い水の流れが改善し、衛生面が良くなっていた。

そんな内容の話しだった。

花があると、人の気持ちが変化する。
それを大事にしようと気をつかったり、
周りをきれいにしたり。

花ではなくても、
儚く気高いものや、お気に入りのものがあると、
おそらく誰でも同じようにするのではないだろうか。

心のゆとりがなかったり、
満たされないと不満を抱えていたりすると、
こうしたことにまで気がまわらない。
でも、それでは勿体無いし、
そんな人生は味気ないと思う。

春が訪れた。
桜をはじめとした花の季節。
花を見るときは、
せめてそのくらいの心のゆとりは持ちたいと僕は思う。

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このページは、cmemberが2015年3月27日 08:53に書いたブログ記事です。

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