娯楽はマニアがダメにする

text by 赤様

ある娯楽や文化が、
何かのキッカケで急に人気が出ることがある。
今のランニングブームもそうだし、
サッカーも、昔はマイナーだった。

最近、その娯楽をするようになった、
という人のほとんどは、直前までは素人だったはず。
だから、娯楽や文化の発展は、
素人がカギを握っていると言っていいと思う。
素人を取り込まないと認知度は上がらないし、ファンは増えない。

だいたい彼らの入り口は、
「カッコイイから」とか「かわいいから」という理由が多い。
いわゆるミーハー。
当然、彼らには知識がなく、
それを良しとしないマニアからはだいたい煙たがられる。
でも、それを歓迎しないと、その娯楽に明日はない、と僕は思う。

キャパが広がらないと、
キャラクターだったら新しい商品は開発されないし、
映画やドラマだったら続編も作られない。
市場規模を考えると、マニアだけでは小さすぎて、
商業的には難しい分野というレッテルが貼られてしまうのだ。

マニアは気分がいいだろうが、
熱狂的な雰囲気が、ときに宗教のようにもみえてしまうし、
仲間内だけの閉ざした空気感は、
新しい人が気兼ねしてしまう。

また、昔は良かったと振り返ったり、
「そんなことも知らないの?」なんてことは、
絶対に言わない方がいい。

そんなことだと、
「やっぱり、いいや」と
人は、やがては離れていってしまう。

世の中には、マニアよりもミーハーの方が圧倒的に多い。
だから、排他的ではいけないのだ。
人口減少、少子高齢化の昨今では、
素人を獲得できないと、いずれ廃れていってしまう。

プロ野球の広島カープが新幹線をチャーターした。
カープ女子などのファンに、広島へ応援に来てもらうためだ。
カープの本気度が想像できる。

山ガール、カメラ女子、相撲女子、料理男子・・・
あなたが好きな娯楽は、将来どうなるだろう。

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このページは、cmemberが2015年5月22日 08:49に書いたブログ記事です。

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